マカオ政府、コロアン島のカジノ計画「現時点で申請ない」

マカオは中国大陸と陸続きのマカオ半島、離島部にあたるタイパ島、コロアン島、両島の間を埋め立て造成したコタイ地区で構成されている。現在、マカオには約30のカジノ施設があるが、そのすべてがマカオ半島、タイパ島、コタイ地区に位置しており、コロアン島はマカオで唯一カジノ内エリアとなっている。

コロアン島は豊かな自然が多く残る風光明媚なリゾートとして知られ、人口密度が極めて高いマカオに暮らす市民に残された最後のサンクチュアリ的存在だ。

昨今、マカオでは新ホテルの建設計画が相次ぎ発表されている。マカオ政府土地工務運輸局が公表した最新資料によると、今年(2015年)第1四半期時点で、コロアン島で着工済みのものが1軒、建設計画段階のものが1軒あるという。果たしてこの2軒のホテル内にカジノが併設されるのか、市民の間でも大きな関心事となっている。

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は6月11日、このトピックについて地元メディアの囲み取材に応じた際、リョン長官によると、現時点で(マカオのカジノ監理当局にあたる)博彩監察協調局はコロアン島の新規2ホテルについて、いかなるカジノ運営企業によるカジノ開設申請を受け取っていないことを明らかにした。また、現状のカジノ関連法ではカジノの設置エリアに関する制限がないとしながらも、コロアン島のカジノ開設計画については、法律に則った判断だけでなく、広く社会の意見を聞いた上で考慮するものとの認識を示した。

カジノ開設の有無が焦点となっているコロアン島(資料)—本紙撮影

カジノ開設の有無が焦点となっているコロアン島(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun