賭博の借金返済のため…マカオの主婦が夫のペットのカメ22匹を勝手に売り逮捕=市価750万円相当の希少種

マカオに住む37歳の主婦が、夫がペットとして飼っていたカメ22匹を持ち出し、ペットショップに売ったとして窃盗の疑いで逮捕されていたことがわかった。カメはいずれも高級種として知られる3種類で、22匹分の市価は50万パタカ(日本円換算:約750万円)にも上るという。

マカオ司法警察局が6月13日に発表した内容によると、主婦は友人の38歳の男と共謀し、夫が屋上で飼っていたカメ22匹を持ち出し、市内のペットショップに売り、7.7万パタカ(約116万円)の現金を手にしたという。夫が屋上に設置していた監視カメラの映像から2人の犯行が明らかとなった。

逮捕された主婦は賭博で20万パタカ(約300万円)の借金を抱えており、犯行同機はその返済のためと供述しているという。また、カメを売って得た現金の行方については、6万パタカ(約90万円)を借金返済に充て、残りは共謀の男と一緒に使い果たしたとのこと。

なお、ペットショップに売られた22匹のカメのうち、9匹が飼い主の手元に戻ったという。

地元紙の記事によると、稀少種のカメについては熱心なファンが多く、中国本土を中心に世界各地のコレクターの間で活発に取引が行われることから、投機商品の性格も帯びつつあるという。今回ターゲットとなったカメの中には、観賞用のほか、亀ゼリーや漢方薬の原料として重宝され、1匹あたり10万パタカ(約150万円)以上で取引されることもあるという「ミスジハコガメ(金錢亀)」が含まれていたとのこと。

高級種のカメ22匹を持ち出しペットショップに売った疑いで逮捕された男女=6月13日、マカオ(写真:マカオ司法警察局)

高級種のカメ22匹を持ち出しペットショップに売った疑いで逮捕された男女=6月13日、マカオ(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…
  2.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  3.  マカオ司法警察局は4月26日、前月(3月)コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設カジノ場内にある…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…
  5.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土では5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun