香港からマカオへの越境自家用車を使った密輸事案1件摘発…中古スマホ5千台超発見
- 2025/7/10 16:11
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は7月8日、越境自家用車を利用した違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の状況を注視し、対策及び取り締まり強化して臨む中、同日未明に越境自家用車を使った香港からマカオへの密輸事案1件を摘発したと発表。
税関によれば、港珠澳大橋マカオ側イミグレーションからマカオへ入境した香港・マカオ間で越境通行可能なナンバープレートを付けた自家用車2台について、リスク管理システムを通じた早期警戒アラートが反応したことから、税関職員が入境後の当該車両の追跡を行ったところ、マカオ半島の北区にある駐車場付近で合流したことが明らかとなり、このタイミングで運転者を制止し、積載物の検査を実施したとのこと。
検査において、2台合わせて中古スマートフォン5375台とスマートウォッチ20個、市価およそ260万パタカ(日本円換算:約4733万円)相当を発見。この際、運転者の男2人はそれぞれ輸入申告書を提示したが、いずれも税関の認可を得ていないものだった。

その後の調べで、当該車両の運転者は同じ密輸グループに雇われて運び屋に従事していたことが明らかとなり、香港から越境車両を使って密輸品をマカオに運び込んだ後、報酬を得られる約束だったなどと説明したという。
税関では、上述のマカオ居民の男2人(30代)を対外貿易法違反で起訴するとともに、当該車両の越境通行許可の取り消し手続きに着手済みとした。
近年、マカオ登録の自家用車が比較的簡単な手続きで広東省や香港へ乗り入れ可能となる政策が導入されたことを受け、マカオと中国本土・香港との間の自家用車での往来が増える中、越境自家用車を悪用して運び屋行為に従事する人物の摘発も相次ぐ状況で、税関が取り締まりを強化するとともに、法令遵守を繰り返し呼びかけている。
