マカオ税関が運び屋向け密輸品供給拠点摘発…出どころ不明の冷凍豚もつ肉約1230キロ発見
- 2025/11/21 21:21
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は11月20日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の実態に合わせ、運び屋向けに商品を供給する拠点となっている場所に対するパトロールを強化して臨む中、同日実施したパトロールにおいて、マカオ半島北部所在のビル内で運び屋向け商品供給拠点とみられる1ヶ所の発見に至り、即時に摘発したと発表。
マカオ半島北部については、中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近い位置にあることから、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘されており、当局が高頻度でパトロールを展開している。
税関によれば、摘発対象となった場所には現場責任者のマカオ人の女(25)が1人がおり、中から冷凍豚もつ肉約1200キログラム、市価およそ3.5万パタカ(日本円換算:約69万円)相当を発見したとのこと。

税関の調べに対し、女は当該貨物の仕入れ元を証明する書類を提示できず、同局は女が運び屋を組織してマカオから中国本土へハンドキャリー方式で密輸出することにより法執行機関による規制逃れを図ったとして、対外貿易法違反で行政違法手続きに着手したほか、ほか、食材が室温下で放置されていたことから、保管状況(温度管理)が食品安全法に触れる可能性があるとして市政署に通報し、同署が食材を廃棄処分とした。さらに、この場所が営業許可証なしで開設・運営がなされていたことも判明したため、財政局がフォローアップを進めているという。
アフターコロナでマカオと外地の往来が正常化した一昨年(2023年)の年初以来、マカオでは運び屋が絡む密輸事案がの摘発が頻発。昨年から直近にかけてマカオから中国本土への密輸出で摘発されたケースについては、鶏もみじを含む冷凍肉類や活ロブスターといった食材と中古スマホやパソコン用のCPUといった電子製品が目立っている。最近は冷凍肉類のうち鶏もみじや豚もつ肉の摘発例が相次ぎ、冷凍豚もつ肉に関する事案は13日ぶり。
税関は本件を受け、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう重ねて呼びかけを行い、今後も取り締まり戦略を随時調整しながら全力を挙げて運び屋行為の撲滅に取り組む考えを示した。





















