マカオ立法会で2025年度補正予算案が可決…カジノ売上目標下方修正で歳入減
- 2025/7/10 11:29
- 産業・経済
マカオ特別行政区の今年度(2025年1〜12月)補正予算案が7月9日午後、戴建業経済財政長官列席の下、マカオ立法会全体会議で可決された。
歳入は当初予算から3.8%減の1165.3億パタカ(日本円換算:約2兆1034億円)、歳出は2.5%増の1162.4億パタカ(約2兆0975億円)を見込み、収支は2.9億パタカ(約52.3億円)の黒字で、黒字幅が96.2%の大幅縮小に。
マカオの税収の大黒柱となるカジノ税の算出根拠となるカジノ売上の目標額が当初予算の年間2400億パタカ(約4兆3307億円)から5%下方修正の2280億パタカ(約4兆1141億円)としたことが歳入減の主要因。歳出増については、マカオ大学新キャンパスの建設、地元中小企業のデジタル化支援、特色ある地元ブランドのプロモーション、子育て世代・高齢者・障がい者向けの補助の拡充などを盛り込んだことによる。
なお、今年1〜6月累計のマカオのカジノ売上は前年同時期から4.4%増の1187.71億パタカ(約2兆1432億円)で、当初予算の目標値を1.0%下回るが、補正後の目標値を4.2%上回る状況。直近2ヶ月は当初予算目標をクリアしているのに加え、ツーリズム市場の書き入れ時が下半期に多いことから、上振れの可能性も指摘されている。
