マカオ、たばこの免税持ち込み範囲19本に大幅縮小=実施初日の超過分没収量600箱分超

マカオでは7月14日午前0時からたばこ消費税の増税に伴うたばこ製品の小売価格の値上げ及び海外からのたばこ製品の免税持ち込み範囲の縮小が同時に実施された。

中国本土や香港を含む海外からのたばこ製品の免税持ち込み範囲については、紙巻きたばこが100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムにそれぞれ縮小されている。

また、マカオ域内では、同じタイミングでたばこ消費税が1本あたり0.5パタカ(日本円換算:約7.7円)から1.5パタカ(約23円)となり、1箱(20本入り)で20パタカ(約309円)の大幅値上げとなったことから、中国本土や空港等の免税店との内外価格差が拡大した。マカオ税関当局では、外地から価格の安いたばこの流入を防止するため、イミグレーション施設において免税範囲を超えるたばこ製品の持ち込みに対する検査体制を強化して臨んでいるとのこと。

マカオの日刊紙「澳門日報」が7月15日付紙面で報じた内容によると、たばこの免税持ち込み範囲縮小初日の午前0時から午後4時までの間に、マカオ各地のイミグレーション施設内にある税関検査場で発見された無申告の免税範囲超過分のたばこは1.2万本(1箱20本入り計算で600箱分)に達したという。従来は1日平均900本(45箱分)だったことから、13倍を超える顕著な増加となった。なお、海外からの旅客が6割、マカオ人が4割とのこと。なお、このうちマカオ国際空港が4000本(200箱分)で、海外からの旅客が7割、マカオ人が3割。

税関当局では、イミグレーション施設内の大型電子掲示板やポスター等にて免税持ち込み範囲縮小に関する告知を強化しているほか、税関検査場に自らの意志で超過分たばこを廃棄できるボックスを設置したという。仮に税関検査で無申告の免税範囲超過が発覚した場合、対外貿易法に基づき対処するとし、当該商品を没収した上、罰金を科すとした。対外貿易法では、罰金の金額を5000〜10万パタカ(約7.7万〜154.5万円)と規定されており、非常に高額だ。たばこを携行して渡航を予定している愛煙家の方々は注意が必要となる。

たばこの免税持ち込み範囲が大幅縮小となったマカオの町並み(資料)=2015年4月(写真:GCS)

たばこの免税持ち込み範囲が大幅縮小となったマカオの町並み(資料)=2015年4月(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun