交際相手のチップ盛る、マカオのカジノディーラーの男逮捕=複数回、総額500万円超

ラスベガスの6倍以上の売上規模を誇る世界最大のカジノ都市マカオには、およそ30のカジノ施設が建ち並ぶ。各カジノフロア内には警察当局とカジノ運営会社の双方による強固なセキュリティシステムが導入されており、いかなる不正行為も露見するとさえいわれる。

マカオの日刊紙澳門日報が10月15日付紙面で報じた記事によると、マカオ司法警察局は10月12日、マカオ・コタイ地区にあるカジノ施設に勤務する41歳のマカオ人のディーラー職の男と、その交際相手で43歳の中国(本土)パスポートを保有する無職の女の2人について、業務上横領などの罪で逮捕、起訴した。

警察がディーラーの男の勤務先のから、男が勤務中に不正行為をしている疑いがあると通報を受け監視カメラの映像を確認したところ、男がカジノテーブルで勤務している際、交際相手の女が額面1000香港ドルのゲーミングチップ10枚を額面1万ドルのもの1枚に交換するよう要求、男が毎回1〜3枚の額面1万ドルのチップを渡していたことがわかったという。不正行為は今年(2015年)9月12日から21回にわたって確認され、カジノ側の損失はこれまでに判明しているものだけで35万香港ドル(日本円換算:約537万円)に上るとのこと。

警察の取り調べに対し、ディーラー職の男は犯行を認めているといい、不正に得たチップはすべて交際相手の女に与え、女がその大半を女がギャンブルで使い果たしたと供述したとのこと。なお、女は犯行を否認しているという。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラ…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ司法警察局は5月17日、同月16日にコタイ地区のカジノ施設にあるVIPルームを対象に実施し…
  4.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  5.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun