マカオの人口64.3万人=海外労働者減少で増加ペース減速、15年9月末

マカオ政府統計調査局は11月10日、今年(2015年)9月末時点における最新の人口統計を発表。総人口は前年9月末から1.9%、第2四半期末から0.4%のそれぞれ増となる64万3100人だった。

マカオの総人口のうち、50.8%にあたる32万6800人が女性、また、28.1%の17万4924人を「外傭」と呼ばれる中国本土、フィリピン、ベトナムなど海外からの労働者が占めた。

今世紀に入って以降のマカオの人口推移を振り返ると、同じ9月末の比較で、ポルトガルから中国へ返還された翌年あたる15年前(2000年)の43万7100人から47.1%、10年前(2005年)の48万2000人から33.4%、5年前(2010年)の54万9500人から17.0%のぞれぞれ増と急膨張を続けてきたことがわかる。21世紀に入って以降、大型カジノIR(統合型リゾート)の建設及びオープンラッシュが相次いだことを受け、サービス業や建設業に従事する海外からの労働者が流入したことが背景にある。

マカオの面積は東京・山手線の内側の半分、大阪環状線の内側とほぼ同じ約30平方キロメートルと小さく、世界で最も人口密度が高い地域となっている。

なお、今年9月末の人口統計では人口増加ペースの減速が目立ったが、統計調査局ではマカオに居住する海外労働者数が減少したためと説明している。

昨今、マカオ経済の屋台骨となるカジノ産業の低迷が長期化しているほか、ギャラクシーマカオ第2期拡張部、スタジオ・シティといった大型IRの開業が相次いだことで、労働市場の需給バランスに変化があった可能性などが考えられる。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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