中国式ロト「パカピオ」運営会社、マカオ政府からライセンス契約1年間延長獲得

豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオには競馬、グレイハウンドを使ったドッグレース、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、中国式ロトといった各種ギャンブルも存在する。

マカオの政府系放送局TDMが12月14日朝のラジオニュースで報じた内容によると、中国式ロト・パカピオ(白鴿票)の独占経営権を持つウィンヒンロト(栄興彩票)社がマカオ政府から今年(2015年)12月末日で満期を迎える現行契約内容について、2016年末まで1年間の延長を獲得したという。

マカオ政府博彩監察協調局(ゲーミング監理当局)の資料では、昨年(2014年)のパカピオの売上は600万パタカ(日本円換算:約9107億円)、ベッティング総額は2500万パタカ(約3億7946億円)。

パカピオ(白鴿票)は清朝末期にマカオに伝わったギャンブルの一種で、当初、漢文の長詩「千字文」の中にある「天、地、玄、黄」といった文字を付けた鳩(中国語で「白鴿」)によるレースだったことが名称の由来。その後、「千字文」の最初の80文字の中から10文字を選び、親(運営会社)が選んだ20文字のうち5文字以上一致すると賞金の対象となる方式に改められた。近年では、文字に代わって数字が使われるようになり、数字の抽選も手動回転抽選器からコンピュータを用いた電子抽選式に変わっている。

ウィンヒンロト社はマカオカジノ最大手のSJMホールディングスやマカオジョッキークラブ(競馬)、マカオ逸園カニドローム(ドッグレース)、マカオスロット(スポーツくじ)などを傘下に持つ総合観光・娯楽企業グループSTDM社(本社:マカオ)グループの一員。

マカオ市街中心部にあるウィンヒンロト社のパカピオ場(資料)=マカオ・殷皇子大馬路—本紙撮影

マカオ市街中心部にあるウィンヒンロト社のパカピオ場(資料)=マカオ・殷皇子大馬路—本紙撮影

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