中国にエアガン持ち込み…香港女学生6人の勾留長期化=小遣い稼ぎで運び屋に

香港は北部の新界地区で中国広東省の深圳市とボーダーを接しており、複数ある出入境ゲートを通じ、いずれも陸路の往来が可能となっている。

昨今、香港で爆買いした高級ブランド品や日用品などを大量に中国本土側へ運び込む「水貨」と呼ばれる行為がブームとなっているのも、内外価格差だけでなく、往来が容易だからこそといえる。

香港の日刊紙アップルデイリーが1月31日に報じた記事によると、香港から中国本土へ運ばれる商品として、近年ではエアガンが人気のひとつに数えられるが、中国本土の禁制品にあたることから、運び屋が逮捕される例が相次いでいるという。このうち、11丁のエアガン、10袋以上のBB弾をシンセンに持ち込んだとして昨年(2015年)5月に逮捕された香港の女学生6人(18〜21歳)について、勾留が長期化しているという。

この女学生のケースでは、フェイスブックで知り合った見知らぬ男から1丁あたり500香港ドル(日本円換算:7500円)で代理購入と配送を依頼され、アルバイト感覚で請け負ったものという。女学生らは香港のモンコック地区にあるショップで指示された商品を購入。鉄道を利用して深圳市とのボーダーにあたる羅湖駅まで行き、徒歩で中国本土へ入った。その後、男が指定した福建省の住所に商品を配送するため宅配業者の窓口で手続きをしていた際、通報を受けて駆けつけた公安局員によって身柄を拘束されたという。

女学生らは昨年11月24日に武器及び弾薬の密輸、違法携帯、輸送、郵送などの罪で起訴され、12月14日に裁判がスタートしたが、現在まで判決が出るには至っておらず、勾留期間が8ヶ月にも及んでいるとのこと。

なお、裁判所は最初の法廷で女学生らに対してそれぞれ2000〜8000人民元の罰金を示しているが、中国本土の弁護士によれば、3年以上の懲役刑が言い渡される可能性があるという。

エアガンといえば、日本では比較的容易に入手できる商品だが、海外へ持ち込み、配送する際など、相手先の国や地域のレギュレーションをしっかり確認しておくことが求められる。

中国・広東省深圳市と香港の陸路の玄関口のひとつ、羅湖出入境ゲート(資料)—本紙撮影

中国・広東省深圳市と香港の陸路の玄関口のひとつ、羅湖出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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