不動産バブル崩壊懸念も価格は下がらず―銀行筋

今年のマカオが抱える経済的リスクを考える際、中国本土の汚職防止対策強化によるマカオへの個人旅行規制が考えられ、カジノ産業やリテール業に大きな影響を及ぼすと予想される。また、世界経済の先行きについても不安定要素が残る。こういったリスクに対しマカオ政府は為す術がないことから、不動産バブル崩壊の可能性もありうるとされる。

3日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。銀行関係者によると、財政局が発表した2012年11月の不動産取引価格が前年比7割増だったことなどから、すでに不動産価格は高騰しすぎているとの見方を示した。政府は特別印紙税の導入に踏み切ったものの、依然として価格は上昇を続けており、効果は見えない。中国本土や世界経済などマカオを取り囲む外部環境の不透明性が高いことから、政府がさらなる手段を講じない限り、年内の不動産バブル崩壊もあり得ると警鐘を鳴らす。例えば、不動産ローン申請時の政府金融管理局への積立金導入によるローン貸出の緊縮化や特別印紙税に強化など、政府が取り得る措置は数多くあるという。

しかし、2012年のカジノ総収入が過去最高を更新し、市民の収入も上昇基調にあるといったマカオの内部経済状況を考慮すると、不動産価格が下落に向かう可能性は低いとみられる。さらに、低利息かつ貨幣の減価が続く中、市民の不動産投資意欲は依然として根強く、市場における潜在的需要は高い。

マカオの不動産価格が下落に向かう可能性として唯一考えられるのは香港におけるバブル崩壊による心理的影響だ。マカオでは2012年に政府が打ち出した不動産緊縮策(いわゆる「新八招」)によって一時的に取引が大幅減となったが、その後不動産価格は上昇基調にある。香港人と比較してマカオ人は不動産を長期保有する傾向が強く、特別印紙税が適用される2年以内の短期売買に対する抵抗が少ないのが理由とされる。

マカオでは慢性的な住宅物件の供給不足が価格上昇の一因とされており、供給増加による不動産価格の適正化が望まれている。今年、政府は中産階級に向けた安価な公営住宅の建設を推進する姿勢をみせていることから、住宅問題解決に向けた策として期待されている。

不動産価格の上昇が続くマカオ(写真はイメージ)―本紙撮影

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