香港国際空港、新滑走路建設費を利用者に転嫁へ=8月1日発券分から徴収、日本線エコノミークラスで約1300円

香港国際空港の空港公団にあたる香港機場管理局は5月30日、第3滑走路建設プロジェクトの資金調達策のひとつとして、今年(2016年)8月1日発券分から同空港を出発するフライトを利用する旅客に対して空港建設費チャージの徴収を開始することを明らかにした。

香港国際空港第3滑走路の建設コストは1415億香港ドル(日本円換算:約2兆億円)が見込まれている。機場管理局では、空港の利益、金融機関からの借り入れ、空港利用者から徴収する空港建設費チャージで賄う計画だ。

空港建設費チャージは航空会社が発券時に上乗せして徴収し、乗り継ぎや経由の場合を含む香港国際空港を出発するフライトを利用者する旅客が対象となる。徴収額は1人あたり(以下、同)70〜180香港ドル(約1000〜2600円)で、搭乗クラスおよび路線距離によって異なる。例えば、日本線エコノミークラス利用の場合は90香港ドル(約1300円)となる。

第3滑走路建設工事は、空港建設費チャージ徴収初日となる8月1日から初期埋立工程がスタートするとのこと。空港公団が昨年9月に明らかにした内容によれば、旅客への空港建設費チャージの徴収は2028年の終了を予定しているという。

香港国際空港はアジアを代表する国際ハブ空港のひとつで、日本の各都市との直行便も数多く就航している。

香港国際空港(資料)—本紙撮影

香港国際空港(資料)—本紙撮影

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