マカオのカジノで勝ち大金手にした夫婦狙った強盗事件の犯人逮捕…中国本土に潜伏

マカオ司法警察局は2月26日、昨年(2016年)11月5日未明にコタイ地区のカジノIR(統合型リゾート)で発生した強盗事件について、捜査協力要請先の中国公安が広東省内で犯人を逮捕したと発表した。

マカオ司法警察局の発表によれば、事件の被害者は中国本土からマカオを訪れていたギャンブラーの夫婦。マカオのカジノでゲームに勝ち、およそ100万香港ドル(日本円換算:約1446万円)を手にした後、事前にカジノ内で知り合った銀聯カードを使い中国本土の銀行口座への送金を手助けすると語った男に連絡し、宿泊先のホテルの客室内で手続きするため部屋番号を伝えたという。その後、男が別の男とともに包丁とエアガンを携えてを連れて夫婦の部屋を訪れ、夫婦を殴打、エアガンを撃つなどしてケガを負わせ、縛り上げて身動きが取れないようにした上で室内にあった現金113万2000香港ドル(約1637万円)及び2台のスマートフォンを奪い逃走した。

司法警察局の捜査で、容疑者2人が中国本土出身者であること、すでに密航で中国本土に戻った可能性が高いことがわかり、インターポールを通じて中国公安警察に逮捕協力を要請。中国公安警察は容疑者の自宅周辺から捜索をスタートしたが、別の場所に身を隠していることが判明。大量の捜査員を動員し、江蘇省、広東省などへ範囲を広げて行方を追っていたところ、広東省中山市内の潜伏先を突き止め、2月19日に逮捕したとのこと。

容疑者は警察の調べに対し、マカオで中国人ギャンブラーを相手に銀聯カードを使った送金サービスを手がけ、手数料の差額で稼いでいたが、ギャンブルにのめり込んで多額の借金を抱えたため犯行に及んだとし、夫婦から奪った現金については、逃走中に全て使い果たしたと供述しているうという。

事件の被害者は29歳の自営業者の夫と、夫のビジネスを手伝っているという26歳の妻で、本籍地は江蘇省杭州市。容疑者はマカオで詐欺の前科がある26歳の男と19歳の男で、いずれも本籍地は湖南省。

中国公安がマカオで発生したギャンブラー夫婦を狙った強盗傷害事件の容疑者として逮捕した2人の男(写真:マカオ司法警察局)

中国公安がマカオで発生したギャンブラー夫婦を狙った強盗傷害事件の容疑者として逮捕した2人の男(写真:マカオ司法警察局)

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