マカオ司法警察局は3月11日、今年（2017年）2月から3月にかけて20件以上の公共路線バス車内におけるスリ事件が発生したことを受けて捜査を進めていたところ、このうち3件について同一の人物による犯行であると判明し、同時に被疑者の身元を特定。前日（10日）にマカオから出境しようとしたところをイミグレーション施設内で逮捕したと発表した。

警察発表によれば、容疑者は中国・湖南省出身の自称農業の男（40）で、逮捕時の所持品検査で大量のカミソリなどが見つかったとのこと。

容疑者はスリ目的でマカオに渡航していたとし、混雑した車両を中心に、1日30回以上も乗降してターゲットを探していたという。3件の被害総額は3万4000パタカ（日本円換算：約50万円）に上るというが、現時点で金の行方は明らかになっていない。

警察では、余罪もあるとみて捜査を続けるとともに、市民及び観光客に対して、スリ被害にあった際は速やかに警察に通報する、混雑した場所では身の回りの貴重品に細心の注意を払うよう呼びかけた。

マカオ司法警察局が公表したバス車内スリ事件の証拠品（写真：マカオ司法警察局）