マカオ、生後2ヶ月の乳児が百日咳に感染…直近30年で8例も今年だけで4例

マカオ政府衛生局(SSM)は6月20日、マカオで再び百日咳の感染者が確認されたと発表した。百日咳は百日咳菌のくしゃみや咳などによる飛沫感染で起こる感染症。

患者は生後2ヶ月の男の赤ちゃんで、5月28日から発作性の咳の症状が現れ、症状が悪化したことから、6月5日、7日、9日にかけて3つの医療機関の小児科外来を受診し、いずれも一般的な風邪と診断されたとのこと。しかし、11日になっても症状が持続したことから、大型総合病院の鏡湖醫院を受診し、12日から入院となった。同院でPCR検査を実施した結果、百日咳に罹患していることが判明した。

患者は父母及びホームヘルパーと同居しているが、咳の症状が出て以降は、祖父母宅で過ごしていたという。このうち、患者の発症前に母親、ホームヘルパー、祖母が咳をしていたとのこと。マカオではWHO(世界保健機関)のガイドラインに沿って、百日咳の予防接種を2、4、6、18ヶ月及び5歳時に実施しているが、発病の2日後に最初の接種を受けたという。

SSMによれば、マカオで百日咳の感染例が見つかるのは稀といい、直近30年間で8例が確認されたのみとのこと。ただし、今年はすでに今回の患者が4例目となっている。なお、直近およそ10年間では自然感染の減少から妊婦やその他成年の間で抗体が弱まるなどの理由で世界的に発病率が高まっている状況もあるという。マカオの面積は約30平方キロ、人口は約65万人、年間インバウンド旅客数は約3200万人。

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

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