マカオ税関、未納税の密輸たばこ1957箱押収…「運び屋」から買い取り販売

マカオ税関(澳門海關)と衛生局たばこ管理事務所は8月23日から24日にかけて、未納税の密輸たばこ取り締まりのため、マカオ半島の新口岸及び皇朝地区にある8つの商店に対して立入検査を実施。

このうち、スーパー1店、チェーン経営のたばこ販売店3店から警告表記のない密輸品と疑われる紙巻きたばこ製品合計1957箱(3万9140本)を発見。いずれも有名な銘柄で、税金未納額は5万9000パタカ(日本円換算:80万8500円)に上るという。

その後、税関が店の関係者2人の身柄を税関本部へ移して調査を実施。当該商品は、いわゆる運び屋が外地からハンドキャリーでマカオに持ち込んだもので、店舗で買い取り、再販売していたという。税関は、2人について、5000から10万パタカ(約6万8000〜136万円)の罰金が課されると同時に、密輸品が没収となる対外貿易法違反で検挙する方針。このほか、衛生局でも女をたばこ予防・コントロール条例違反で処分するとした。

税関では、今後も未納税の密輸たばこに対して取り締まりを強化して臨む姿勢を示しており、疑わしい人物や商品を見かけた場合に、速やかに通報するよう市民に呼びかけた。

近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

未納税の密輸たばこ販売店に対する取り締まりの様子(写真:澳門海關)

未納税の密輸たばこ販売店に対する取り締まりの様子(写真:澳門海關)


発見された警告表記のない密輸品と疑われるたばこ製品(写真:澳門海關)

発見された警告表記のない密輸品と疑われるたばこ製品(写真:澳門海關)

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