マカオで在郷軍人病感染者確認…患者は海外渡航歴ない76歳男性

マカオ政府衛生局は9月13日、マカオで在郷軍人病(退役軍人病、レジオネラ肺炎)感染者を確認したと発表した。

SSMが発出したプレスリリースによれば、患者はマカオ人の76歳の男性で、慢性疾患があるとのこと。9月10日に発熱、食欲不振などの症状が現れたため、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院の救急外来を受診。肺炎の疑いがあるとして入院治療が必要と診断され、その後の尿検査で在郷軍人病に感染していることが判明したもの。現在、患者は同院に入院中で、危篤状態にあり、意識も混濁しているという。

なお、患者は潜伏期間となる発病前の10日間に海外へ出かけていないとのこと。同居の家族に類似の症状は見受けられないという。

在郷軍人病はレジオネラ菌が引き起こす伝染病の一種で、菌を含む水が空調などを通じて飛散することによる空気感染すると考えられている。病名の由来は1976年に米国フィラデルフィアで開催された在郷軍人大会で集団発生したことによる。レジオネラ菌は多様な環境下に存在するが、20〜45℃の温水で成長しやすく、水のタンク、スパプール、噴水、家庭で用いられる医療用吸入器などから見つかることも多いとのこと。症状としては、発熱、空咳、呼吸困難、倦怠感、頭痛、筋肉痛、腹痛、下痢などが挙げられ、抗生物質による治療が可能とのこと。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、歩行者による禁止場所及び赤信号での道路横断…
  2.  マカオ政府個人情報保護局は6月12日、同月11日から12日にかけてオンライン形式で開催された「第…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は6月13日夜、マカオで感染症のツツガムシ(恙虫)病感染確認例が1件報…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜5月累計の歳…
  5.  マカオ治安警察局は6月12日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)内のトイレで拾得した指輪1点…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  5.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年6月号
(vol.144)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun