マカオは人口約65万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR（統合型リゾート）に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

昨年（2017年）通期の訪マカオ外客数は前年から5.4%増の延べ（以下同）3261万0506人となり、3000万人の大台を4年連続突破するとともに、2014年以来となる最多記録を更新。今年（2018年）8月の訪マカオ旅客数は前年同月から18.7%増の340万3503人、このうち宿泊を伴う旅客は16.3%増の180万0246人に上った。

かつて、訪マカオ旅客の大半が日帰りだったが、昨今では宿泊を伴う旅客が増加傾向にあり、過半数を上回る月がほとんどとなっている。

マカオ政府統計調査局が10月3日に公表した最新統計によれば、今年8月の平均ホテル客室稼働率（簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同）は前年同月から6.5ポイント上昇の93.3%で、同局が統計を取り始めて以来の最高記録だったとのこと。

今年8月のホテル等級別の客室稼働率は、5つ星が前年同月から8.1ポイント上昇の96.2%、4つ星が6.3ポイント上昇の94.6%、3つ星が0.6ポイント上昇の83.6%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が10.8%増、4つ星ホテルが横ばい、3つ星ホテルが2.7%増だった点も考慮する必要がある。

今年8月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同月から9軒増の116軒、供給客室数は同7.8%増の3.94万室あり、このうち5つ星ホテルが35軒で、供給客室数は全体の62.2%を占める2.45万室。

今年8月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月比16.8%増の127.9万人。主な内訳は中国本土旅客が25.4%増の91.2万人、香港旅客が1.4%増の14.0万人、韓国旅客が10.9%減の4.4万人、台湾旅客が7.0%増の4.2万人、日本旅客が2.7%増の1.7万人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から0.1日延びて1.5日に。

今年1〜8月累計のホテル宿泊客数は前年の同じ時期から8.0%増の937.3万人、平均客室稼働率は3.7ポイント上昇の89.3%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。宿泊を伴う旅客全体に占めるホテル宿泊者の割合は0.1ポイント下落の72.5%。

マカオではホテル建設ラッシュが続いており、近い将来、供給数は5万室超に達する見込み。

大型カジノIR（統合型リゾート）が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景（資料）＝2018年2月ー本紙撮影