ホテル建設ラッシュ続くマカオ、建設中及び設計段階が45軒…19年第2四半期=客室供給数は現状1.3倍の5万室規模に

近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区及びマカオ半島の沿岸地区を中心に大型カジノIR(統合型リゾート)、ホテルを含む複合ビル等の建設ラッシュが続いている。

マカオ政府土地工務運輸局は7月24日、今年第2四半期(2019年4〜6月)時点で建設中のホテルが17軒、設計段階のものが28軒あり、供給客室数は前者が6666室分、後者が4879室分に上ることを明らかにした。今年第1四半期から建設中のホテル数は1軒減、設計段階のホテル数は2軒増、客室数は前者が144室減、後者が72室増。(エリア別内訳は文末のデータ参照)

マカオ政府統計調査局の最新資料によれば、今年5月末時点で営業中のホテル数は前年の同じ時期から4軒増の119軒、客室供給数は2.6%増の3万8700室となっており、これに建設中及び設計段階の数を加えると、将来的にホテル数が約1.4倍の164軒、客室供給数が約1.3倍の5万0245室となる。

マカオは人口約67万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、昨年の年間訪マカオ旅客数は約3580万人に上った。

なお、カジノ売上では米国ラスベガスのおよそ6倍という圧倒的な世界一のポジションにあるマカオだが、ホテル客室供給数では同市の約15万室を大きく下回っている。

マカオの今年1〜5月累計のホテル宿泊客数は前年から1.9%増の582.1万人、平均客室稼働率は1.4ポイント上昇の91.4%だった。近年、大型ホテルの開業が相次ぎ、客室供給数も右肩上がりに増えているが、需要も追いついており、平均客室稼働率は高位をキープしている状況だ。

【資料】
2019年第2四半期時点で建設または設計段階のホテルデータ(エリア別)
<マカオ半島>
・建設中:12軒 1085室
・設計段階:23軒 1911室
<タイパ島>
・建設中:なし
・設計段階:1軒 126室
<コタイ地区>
・建設中:4軒 5570室
・設計段階:3軒 2385室
<コロアン島>
・建設中:1軒 11室
・設計段階:1軒 457室

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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