マカオの新・経済財政庁長官、カジノ経営権契約は「延長ではなく再入札」方針を継続…現行コンセッション満期近づく

 世界一のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオ。現在、コンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営がおよそ40のカジノ施設を運営している。

 現行のコンセッションについて、6陣営ともに2022年6月26日に満期を迎える予定で、6陣営のコンセッションの延長や新規枠の有無などを含む政府方針の動向に注目が集まっている。

 マカオでは、今年(2019年)12月20日から新任の行政長官・賀一誠(ホー・ヤッシン)氏が率いる第5代政府が発足する。12月1日に主要高官の顔ぶれが公表されたばかりで、注目されたゲーミング行政を所管する博彩監察協調局(ゲーミング・インスペクション&コーディネーション局、DICJ)を擁する経済財政庁の長官には李偉農(レイ・ワイノン)氏が任命された。

 12月2日午前、マカオ政府本部ビルで第5代政府の主要高官らの顔見せ記者会見が開催された。新・経済財政庁長官の李偉農氏は登壇した際、コンセッションについて言及。現政権が示す「延長ではなく、再入札」という方針を継続する意向を示した。李氏によれば、まずは(現行のコンセッション期間である)過去20年間の実践と経験について包括的な検証を行う必要があり、その結果をベースにゲーミング規制法を見直すほか、再入札におけるコンセッションの制定と執行にあたって新たな問題が発生する場合は随時対応を行うとのこと。また、ゲーミング業は多元的な利益をもたらすものだが、その中において公共の利益とマカオ人の福祉が最も重要であるとした。

マカオの新・経済財政庁長官に任命された李偉農氏=2019年12月2日、マカオ政府本部ビル(写真:GCS)

マカオの新・経済財政庁長官に任命された李偉農氏=2019年12月2日、マカオ政府本部ビル(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は1月17日、コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設ショッピングモール内にある3…
  2.  観光都市マカオにとって、農暦新年(春節/旧正月)シーズンは年間最大の書き入れ時のひとつに数えられ…
  3.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、昨年(2024年)のマカオにおける…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は1月16日、同日マカオ半島の新橋エリアにある衣料品店1軒に対し、著名ブラ…
  5.  資金洗浄(マネーロンダリング)やテロ資金供与の抑止及び取り締まりを担うマカオ警察総局金融情報弁公…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年1月号
(vol.139)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun