マカオ・タイパ島沿岸で見つかった水死体の身元判明…転覆した密航船に乗っていた中国本土出身の男性

 マカオ司法警察局は12月2日、マカオ・タイパ島北部沿岸の海上で1日午後発見された水死体の身元について、中国本土からマカオに向かう密航ボートに乗っていた40代の男性だったと発表。

 警察発表によれば、遺体に事件性を疑う痕跡はなく、所持品に中国の身分証があったことから、広東省珠海市の公安当局に身分証会を行ったところ、11月30日夜にタイパ島の隣にある珠海市の横琴島沖で6人が乗った密航船が風にあおられ転覆する事故があり、公安当局が2人を救助したものの、4人が行方不明となり、そのうちの1人に該当するとみられるとする回答があったとのこと。

 近年、マカオでは主に中国本土からの密航事案の摘発が相次いでいる。マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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