マカオ、国慶節大型連休7日目までのインバウンド旅客数85.7%減の約13.9万人

 中国本土で大型連休となる国慶節ホリデー(2020年は10月1〜8日の8連休)はインバウンド旅客のうち7割を中国本土旅客が占めるマカオにとって年に複数ある書き入れ時のひとつに数えられる。

 目下、マカオでも新型コロナ防疫対策の一環で厳格な水際対策が講じられているが、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことを受け、国慶節を前に往来制限の緩和が進み、中国本土旅客の隔離検疫なしでのマカオ渡航は可能な状態となっている。ただし、コロナ前と比較してマカオ渡航許可申請手続きに手間と時間がかかっているほか、新型コロナウイルス核酸検査(PCR検査)の陰性証明の提示などマカオ当局が定める条件をクリアする必要もあり、旅客数の急回復は望みにくい状況といえる。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)が10月8日に発表した国慶節連休7日目(10月7日)の出入境旅客統計資料によれば、同日の総入境者数は前年同じ日から75.3%減の1万9115人だった。前日との比較では11.4%減。7日間累計では85.7%減の13万9280人。

 中国本土旅客に限ると、7日の単日が全体の91.7%を占める1万7534人で前年比66.9%減、7日間累計では93.3%を占める12万9967人で前年比83.6%減。

 マカオ政府は国慶節ホリデー期間中のインバウンド旅客数について、前年同時期とは程遠い1日あたり2万人超程度にとどまるとする見込みを示していた。今年の国慶節ホリデー初日は伝統的に地元で家族とともに過ごす日とされる中秋節と重なったこと、マカオ渡航許可の申請から発給までにかかるタイムラグを考慮し、旅客の増は2日目以降になると予想される中だが、6日目までのところ目立った増減はなく、ほぼ横ばいで推移している。なお、前年同日からの下落幅は7日目が最も小さかった。前年は10月1〜7日の7連休で、最終日の旅客数が落ち込んだためとみられる。

マカオの著名観光スポットのひとつ、タイパヴィレッジ・官也街の様子(資料)=2020年10月7日本紙撮影

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