香港、1/3単日の新型コロナ新規感染確認数40人…輸入性ゼロ、感染経路不明が16人=トンネル工事現場でクラスター再出現

 香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府は1月3日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が40人だったと発表。すべて市中感染例で、輸入性はゼロだった。新規感染確認数は15日連続で2桁にとどまったが、昨年11月21日以来で最少となった前日からは増加に転じた。感染経路不明も前日から6人増の16人。新規感染確認者のうち7人は臨時検査センターによって見つかったという。このほか、陽性予備群が30人超いるとのこと。

 第4波下では市内各所で集団感染(クラスター)や集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も相次いで確認されている。この日、新たに複数住戸で新規感染確認のあった市内のマンション2棟が強制検査の対象となった。追加は前日の3棟に続いて2日連続。また、東九龍の藍田将軍澳トンネル工事現場でクラスターが再出現。昨年12月上旬に主に鉄筋組立作業員の間でクラスターが発生したことを受け、工事が一時ストップしていたが、12月28日に再開。今回は木工と足場組立作業員を中心にクラスターが発生しており、工種は異なるが、作業員の休憩所や更衣室は共通だったとのこと。清掃作業員にも感染確認者がおり、当局が感染確認者の共用施設使用歴などを調査している。この工事現場では、1000〜1500人の作業員が働いているとし、再び工事をストップさせた上、全員を強制検査の対象にするとした。

 ここまでの香港における累計感染確認数は8965人、退院者数は8011人、死者数は150人。

 香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したこと、クラスター及び感染経路不明事案が続いていることなどを受け、相次いで防疫措置の厳格化を図っている。

 なお、陽性予備群が30人超と発表されているため、明日(1月4日)の新規感染確認数は下落に転じる可能性もある。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun