香港、1/11単日の新型コロナ新規感染確認数41人…各所で小規模クラスター出現続く

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府は1月11日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が41人だったと発表。内訳は市中感染が38人、輸入性が3人。新規感染確認数は23日連続で2桁にとどまったが、市中感染のうち感染経路不明は11人に上った。このほか、陽性予備群(初歩感染確認者)は40人以上とのこと。

 依然として市内各所で集団感染(クラスター)や集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖も続いている状況。前日出現した香港島と複数の離島を結ぶフェリーを運航する港九小輪の事案は、新たに船員3人と密接接触者1人の新規感染、さらには船員2人と密接接触者1人の初歩感染がそれぞれ確認され、感染及び初歩感染確認の合計は8人に。目下、衛生当局が船員およそ100人を密接接触者として追跡調査を進めている。このほか、プリンセスマーガレット病院作業療養部と青衣救急車デポでもそれぞれ3人ずつのスタッフ、救急員の感染及び初歩感染確認があった。さらに、スマートフォンや関連グッズを扱うショップが多数入居することで知られる旺角(モンコック)先達廣場でも店舗で働く1人が新規感染確認され、その家人と隣接する店舗のスタッフも初歩感染が確認された。また、新たに市内のマンション3棟が感染者が出現したことから強制検査の対象に。

 ここまでの香港における累計感染確認数は9284人、退院者数は8468人、死者数は158人。

 香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したこと、クラスター及び感染経路不明事案が続いていることなどを受け、相次いで防疫措置の厳格化を図っている。飲食店での同席数を2人までとし、夕食時間帯の営業を禁止するなどの現行のソーシャルディスタンス措置を1月20日まで延長。幼稚園、小学校、中学校(日本の中学・高校に相当)は対面授業を見合わせる事実上の休校措置も旧正月休みまで継続することが発表済み。香港では広く検査キットの配布が行われており、検査所も市内各所に設けられている。政府は11日から密接接触者を電話方式で追跡するための指揮所を稼働させ、規律部隊員約100人が任務にあたっている。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業、SJMリゾーツ社は9月21日、SJMランタンフェスティバ…
  2.  マカオ警察総局による指揮の下、税関、司法警察局、治安警察局では、今年(2023年)6月12日から…
  3.  マカオ政府は9月21日、「內港23号・25号埠頭活性化プラン」と「モンテの砦及び周辺における空間…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は9月21日、同月25日から2023〜24年シーズンの無償インフルエン…
  5.  マカオ・コタイ地区で統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオを運営するギャラクシーエンターテイン…

ピックアップ記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年9月号
(vol.123)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun