マカオIR運営ギャラクシー・エンターテインメントが新型コロナワクチン接種の従業員に特別休暇付与へ

 マカオで複数のIR(統合型リゾート)を運営するギャラクシー・エンターテインメント・グループ(以下、GEG)は5月27日、従業員の新型コロナワクチンの接種を促すための施策を発表した。

 今年(2021年)6月から7月にかけてワクチンの1回目及び2回目の接種を完了した従業員に対し、最大2日間(接種当日あるいは翌日)の「特別接種休暇」を付与するとのこと。

 同社では、マカオ政府衛生局を招き、従業員向けの新型コロナワクチン関連講座を2回にわたって開催し、従業員のワクチンに関する理解を深める取り組みを行ってきたという。

 今後、マカオ政府衛生局が大企業などを対象に展開している出張接種を受け入れる予定で、6月10日から12日にかけて旗艦IR施設「ギャラクシー・マカオ」内に特設接種所を設け、3日間で1500〜1800人の従業員とその家族が接種を受ける見通しとした。

 マカオでは、厳格な水際措置が維持される中、市中感染例は5月27日まで424日連続ゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。マカオではすでにワクチン接種の門戸が広く開かれているが、切迫性がないことなどから接種率は1割台前半にとどまっている。マカオ政府は接種率向上に向けて、ワクチン2回接種を条件に防疫措置上の優遇策(大規模イベント等の参加者に対するPCR検査陰性証明提出の一部免除等)を発表したほか、事前予約なしの接種も受け付ける大規模接種ステーションの開設や、接種対応医療機関の拡充、大学や大企業等への出張接種展開などの策を講じている。

 近日、マカオの同業各社もマカオ政府のワクチン接種の呼びかけに賛同する姿勢を示し、従業員向けのワクチン関連講座開催や出張接種の受け入れを積極的に進めている。

GEGの旗艦IR施設「ギャラクシーマカオ」の俯瞰(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

GEGの旗艦IR施設「ギャラクシーマカオ」の俯瞰(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

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