香港、3日ぶりに新型コロナ市中感染確認…患者はショッピングモールのゲストサービス係の女性=6/27

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 しかしながら、6月に入って以降、上旬に1家族の女性3人、24日には空港での業務に従事する男性1人の市中感染確認例があった。

 香港政府の発表によれば、6月27日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は6人だったとのこと。内訳は輸入性(海外からの入境者)が5人、市中感染が1人。

 市中感染確認が出現するのは24日以来、3日ぶり。患者は24日に変異株「デルタ株」感染確認された香港航空関連会社のグランドサービススタッフとして香港国際空港内で到着する貨物便クルーの検査業務を担当していた男性(27)=感染経路不明の兼職先の同僚で、新界・大埔にあるショッピングモールのゲストサービス係の女性(24)。密接接触者として24日に隔離検疫のため検疫センターへ移送された後、26日に発熱の症状が出たことから入院したという。患者は新型コロナワクチン未接種で、衛生当局がウイルスゲノム解析を進めているほか、密接接触者の追跡や患者の自宅マンションと同じ棟の住民、勤務先の同僚、潜伏期間及び伝染期間中の立ち寄り先に居合わせた人を対象とした強制ウイルス検査の手配を行っている。

 この日の輸入性感染確認者5人の内訳は、バングラデシュから海路香港へ到着した2人(船員)、インドネシアからの空路入境者1人、英国からの空路入境者2人で、5人全員がL452R変異株に感染していたとのこと。

 このほか、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下とのこと。

 香港における過去14日間(6月13〜26日)累計の新規感染確認は34人で、内訳は輸入性が33人、市中感染が1人(感染経路不明)。ここまでの累計感染確認数は1万1918人(擬似事案1人含む)。

 なお、香港の6月26日午後8時時点のワクチン接種率は31.2%(1回目の接種完了)、20.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は351万1101回、1日あたり接種回数は5万8441回(7日移動平均値4万6922回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに440日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港の市中感染ゼロが28日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開するとされ、早ければ7月2週目頭にも実現する見通しだったが、香港で市中感染確認が相次いだことを受け、先送りとなる公算。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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