中国、新型コロナ市中感染確認は3人…すべて雲南省で隔離検疫中の密接接触者=8/25

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な再流行が相次ぎ出現している。

 直近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、全国的な再流行が持続する中、各地で厳格な防疫措置が講じられている状況。

 中国の国家衛生健康委員会が8月26日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、25日の中国本土における新規市中感染確認は3人。無症状は10日連続ゼロを維持した。

 25日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数(輸入性含む)は1497人で、うち14人が重症。無症状の患者467人が医学観察下にあるという。

 7月下旬から始まった中国本土におけるリバウンドは南京空港で発生したクラスターから波及したものだが、そのきっかけは海外から到着した航空機とされている。これまで10を超える省市とマカオに波及したものの、すでに多くのエリアで伝播を断ち切ることに成功した。近日は主に江蘇省、河南省、湖北省、湖南省の4省で新規感染例の出現が散発的に続く状況。江蘇省の新規感染確認例は、初期には南京市に集中していたが、近日では揚州市にシフト。河南省では鄭州市にある境外からの感染者を収容する医療機関で発生したデルタ株の院内感染が発端で、市中に拡散した。また、湖北省の武漢市では建設現場でのクラスターが発生しており、作業員の1人が江蘇省の淮安を訪問した団体旅行客と鉄道駅で交差していたことがわかっている。

 8月25日に雲南省で市中感染確認された3人は成人1人と子供2人で、いずれも別の感染確認例の密接接触者として隔離検疫中に受けた検査で陽性反応が出現し、感染確認に至ったもの。

 このほか、8月20、21日にかけて上海浦東国際空港の国際カーゴエリアでの業務に従事する5人の感染確認が相次ぎ、24日にはこの事案の密接接触者2人が隔離検疫中の検査を経て感染確認されている。同空港では8月初旬にも国際カーゴ機サービススタッフのデルタ株感染例が報告されている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。新規感染確認数は8月10日から減少傾向が続き、近日はほぼ沈静化している。中国では今年5月下旬に広東省でもデルタ株の大規模な再流行が発生したが、約1ヶ月で封じ込めに成功した実績がある。

中国広東省深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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