中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は158人…陝西省西安市が大半=12/25

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月26日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月25日の中国本土における新規市中感染確認は158人(前日から71人増)だったとのこと。内訳は陝西省157人(西安市155人、咸陽市2人)、広西チワン族自治区1人(防城港市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは71日連続。市中の無症状感染例についても4日連続の出現となり、広西チワン族自治区で1人(防城港市)。

 12月25日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は2011人(うち輸入性が721人)で、重症者は9人(輸入性3人)。無症状の患者504人(輸入性466人)が医学観察下にあるとのこと。

 目下、11月下旬以降の内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省、陝西省における感染確認例の急増や各地での新規感染確認例の出現により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省における再流行はほぼ落ち着き、全国的には安定した状況を維持しているが、新たに陝西省西安市を中心に新規感染確認例が相次いでいる。香港マカオと陸で接する広東省でも連日感染確認例が出現していたが、25日まで2日連続でゼロを記録した。広東省のケースは東莞市が主で、陝西省西安市での流行と同一感染源(12月4日に到着したパキスタンからの輸入性事案と型がほぼ一致するデルタ変異株)で、広東省以外の省市でも関連事案が確認されている。なお、近日の西安市での感染者急増の背景として、無症状のスーパースプレッダーの捕捉が遅れ、行動範囲の広さが影響拡大につながったとも指摘されており、状況が落ち着くまでしばらく時間がかかる可能性もありそうだ。

 このほか、マカオ特別行政区では12月25日まで77日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区では同78日連続ゼロ。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められている。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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