マカオ、オミクロンBA.5の市中感染増止まらず…向こう1週間内に全市民PCR検査3回実施、流行開始以来初の死者も

 人口約68万人のマカオでは、約8ヶ月にわたって新型コロナの市中感染確認例ゼロを維持していたが、6月18日深夜以降、陽性者の出現が続いている。(以下、「6・18アウトブレイク」と表記)

 6・18アウトブレイクは、感染力が非常に強いオミクロン変異株派生型の「BA.5.1」が市中へ流入(感染源不明)し、急速に伝播が拡大したものとされ、1平方キロメートルあたりの人口密度が2万人超と極めて高いマカオにとって、大きな脅威となっている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは7月3日午後5時から会見を開き、6・18アウトブレイクに関する各種最新情報を発表。

 3日午前0時までの直近24時間にPCR検査を経て陽性が確定した人の数(市中感染事例に限る)は前日から34人増となる90人(一般市中60人、隔離対象30人)で、6月18日以降の累計は784人に。内訳は女性437人、男性347人、年齢8ヶ月〜100歳、症状あり(感染確認)が317人、無症状が467人。感染拡大が止まらない状況が続く。具体的な感染源に関する情報は依然なし。

 3日午後3時までに隔離の対象とされた人の数は1万1499人に上った。内訳は、陽性者のほか、核心濃厚接触者が1930人、非核心濃厚接触者(陽性者と居合わせた)が7153人、二次濃厚接触者が609人、一般接触者が333人、付き添い人が692人。

 マカオでは6月19日以降、全市民を対象とした義務的なPCR検査及び迅速抗原検査、さらには一部重点区域、重点人群に対象を絞った追加のPCR検査によるスクリーニングが複数回にわたって実施され、いずれも多くの陽性者の発見に至った。直近では、6月29日から7月2日まで4日連続で1日1回の迅速抗原検査を展開。3日も警備、清掃、ビル管理に従事する人を重点対象としたPCR検査が実施されている。3日の会見では、新たに4日から1週間にわたって計3回の全市民PCR検査(今回のアウトブレイク下で4、5、6回目にあたる)を実施することも明らかにされた。毎回の検査日に迅速抗原検査を実施し、結果が陰性の場合のみ検査会場へ向かうことができ、陽性の場合は救急車を呼ぶことが求められる。今後3回の全市民PCR検査には中国本土からの650人の検体採取員がマカオ入りし、支援にあたるという。

 政府は、ここまでの2週間、市民と前線で任務にあたるスタッフの共同努力によって、毎日の新規感染確認数は緩やかな増に抑えられているとし、より状況を安定したものにするため向こう1週間にわたる(高頻度の全市民PCR検査実施)措置を講じることにしたが、それでも市中感染例が出現する場合には、より一層の抑制につながる強化策を講じる考えを示した。会見に出席した社会文化庁の歐陽瑜長官は、先に上海で発生した感染拡大と比較しても伝播スピードが速く、潜伏期間が短いため、より困難な状況とし、頻繁な検査を通じたスクリーニングの重要性を訴え、協力を呼びかけた。

 また、陽性者が出現した場所(ビル及び店舗単位)に対する局地ロックダウンや各種人流抑制措置などが講じられており、市民はここまで約2週間にわたって不便な生活を余儀なくされている。中国広東省でもマカオからの入境者に対する水際措置が大幅に引き上げられ、両地間の相互往来が困難な状況となっている。政府の公共窓口サービスについても2週間にわたってクローズが続くが、4日から8日の5日間は事前予約制で一部再開するとのこと。政府は3日の記者会見の中でビジネス界に対し、この先1週間、可能な範囲で一時営業中止や最低限の営業にとどめるよう協力を呼びかけたほか、市民に対しても不要不急の外出を控えてほしいとした。

 このほか、マカオでは2020年初頭の新型コロナの流行開始以来、およそ2年半にわたって新型コロナ患者の死亡例ゼロを維持してきたが、3日未明から朝にかけて2人の患者が死亡したことが発表された。亡くなったのは94歳(6月30日に陽性判明)と100歳(6月29日に陽性判明)のいずれも女性で、慢性疾患があったという。

 3日の会見では、5分野9項目の経済支援対策の具体的な内容も発表された。予算規模は約100億パタカ(日本円換算約1670億円)。

7月3日にマカオで実施された重点対象群向けPCR検査会場の様子(写真:GCS)

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