マカオのオミクロンBA.5流行、陽性者の65%が無症状…”社会相対静止”状態突入、905人が違反勧告受ける

 人口約68万人のマカオでは、約8ヶ月にわたって新型コロナの市中感染確認例ゼロを維持していたが、6月18日深夜以降、ここまで3週間超にわたって陽性者の出現が続いている。(以下、「6・18アウトブレイク」と表記)

 6・18アウトブレイクは、感染力が非常に強いオミクロン変異株派生型の「BA.5.1」が市中へ流入(感染源不明)し、伝播が拡大したものとされ、1平方キロメートルあたりの人口密度が2万人超と極めて高いマカオにとって、大きな脅威となっている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは7月11日午後5時から定例会見を開き、6・18アウトブレイクに関する最新情報を発表した。

 11日午前0時までの直近24時間にPCR検査を経て陽性が確定した人の数(市中感染事例に限る)は59人で、前日から34人減。

 59人のうち隔離対象(局地ロックダウン対象ゾーン内及び隔離検疫ホテル)から発見に至ったのが42人、一般市中からが17人(濃厚接触者6人、全市民PCR検査及び重点検査対象7人、その他4人)とのこと。

 単日の新規陽性者数は7月5日のピーク(単日146人)以降の最少となり、隔離対象から発見に至ったケースが前日に続いて過半数を占めるなど、状況が好転しつつある様子もうかがえる。

 6月18日以降の累計陽性者は1526人に。内訳は女性817人、男性が709人、年齢3ヶ月〜100歳、症状あり(感染確認)が陽性者全体の36.5%にあたる557人、無症状が同63.5%の969人。10日までに治癒して退院した人の数は93人で、10日単日では36人。

 症状ありの割合が高いが、その大多数が軽症で、医療施設ではなくホテルで療養しているという。ホテル療養の患者は漢方薬の処方を選択でき、これまでに約980人から希望が寄せられたとのこと。

 マカオでは6月19日以降、全市民を対象とした義務的なPCR検査及び迅速抗原検査、さらには一部重点区域、重点人群に対象を絞った追加のPCR検査によるスクリーニングが高頻度で実施されている。7月10日から17日までの8日間にわたって4回(6月19日以降で7、8、9、10回目)の全市民PCR検査が実施されており、期間中は毎日の迅速抗原検査のセルフ実施も求められる。10日午前9時にスタートした7回目のPCR検査は、11日午後3時までに59万9979人が受検し、46万5775人分の結果が陰性と判明し、12本の混合検体(10人分で1本)からの陽性反応が検出されたとのこと。前週初頭の4回目以降、回を重ねるごとに混合検体の陽性反応検出数は減少しているほか、迅速抗原検査経由の陽性報告数も減少傾向が続いており、当局は状況緩和の兆候との見方を示している。7回目の検査は11日午後6時に終了し、12日午前9時から13日午後6時にかけて8回目の検査が行われる予定。

 目下、陽性者が出現した場所(ビル及び店舗単位)に対する局地ロックダウンや各種人流抑制策などが講じられているが、追加の特別措置を講じる行政長官令が発出され、7月11日午前0時から7日間にわたり”社会相対静止”状態に入った。

 期間中、社会運営及び市民の生活維持に必要とされる(インフラ、燃料、食料、薬局など)以外の企業・事業場所の運営は停止が求められる。カジノも閉鎖に。

 また、ステイホームを基本とし、外出は全市民PCR検査受験や業務上必要な場合、生活物資の購入、緊急要件に限るとされ、成人はKN95規格以上のマスクを着用することが求められる。

 セミロックダウンともいえる厳しい内容だが、政府は特別措置を講じることで、ゼロコロナ達成時期を早めたい意向を示している。

 特別措置の各種規定への違反行為は刑事罰の対象とされる。11日午後3時までに延べ905人が勧告を受けたが、検挙された人はいないとのこと。勧告例として、ジョギング、公園での座り込み、ペットを連れての外出、マスク不正確着用などがあったという。警察総局は11日夕方の会見で、勧告を経ずに検挙する段階に入ったとし、市民に対して法令遵守を促した。

“社会相対静止”期間中はカジノ施設も閉鎖に(資料)=2022年7月11日、カジノリスボア前にて本紙撮影

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