中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は722人…甘粛省が約半数、広東省は深圳市で30人超=7/22

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月23日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月22日の中国本土における新規市中感染確認者数は128人(前日から22人増)だったとのこと。内訳は甘粛省42人、広西チワン族自治区35人、広東省23人、四川省11人、安徽省7人、重慶市3人、上海市2人、江西省2人、北京市1人、河南省1人、雲南省1人。このうち甘粛省の18人、広西チワン族自治区の10人、安徽省の1人、広東省の1人、雲南省の1人の計31人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは280日連続で、7日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は594人(前日から180人減)。内訳は甘粛省329人、広西チワン族自治区174人、河南省19人、上海市16人、安徽省16人、四川省10人、天津市9人、広東省9人、雲南省7人、江西省4人、重慶市1人。

 無症状を含む新規感染者数は722人。

 7月22日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1751人(うち輸入性が534人)で、重症者は14人(輸入性ゼロ)。無症状の患者5783人(輸入性444人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。22日の感染例は感染確認と無症状合わせて32人で、深圳市(31人)、中山市(1人)からの報告例。マカオの隣に位置する珠海市では7月11日からオミクロン変異株の派生型「BA.5」の流行が続き、累計感染者数は100人超に達したが、近日は新規感染例が顕著な減となっており、ほぼ封じ込めに至った模様。

 このところ多くの感染例の報告が続くのが甘粛省と広西チワン族自治区。前者は蘭州市、後者は北海市に集中している。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3〜4千程度(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、22日午前0時までの累計は1800人に。感染力が強いオミクロン変異株派生型のBA.5.1であることから、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。21日には一旦ゼロとなったが、23〜29日までをコンソリデーション期として引き続き厳格な防疫措置を維持し(”社会相対静止”から一部緩和にとどめる)、ゼロコロナ状態をより確実なものとすることを目指している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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