中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は604人…広西と甘粛が各200人超=7/26

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月27日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月26日の中国本土における新規市中感染確認者数は79人(前日から19人減)だったとのこと。内訳は広西チワン族自治区33人、四川省19人、甘粛省15人、広東省3人、重慶市3人、上海市2人、江西省2人、山東省1人、河南省1人。このうち広西チワン族自治区の20人、四川省の15人、甘粛省の12人、広東省の2人、重慶市の2人の計51人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは284日連続で、2日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は525人(前日から245人減)。内訳は広西チワン族自治区236人、甘粛省219人、山東省20人、上海市14人、四川省9人、河南省7人、江西省5人、湖北省4人、広東省4人、安徽省2人、雲南省2人、天津市1人、江蘇省1人、浙江省1人。

 無症状を含む新規感染者数は604人。

 7月26日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1796人(うち輸入性が536人)で、重症者は23人(輸入性ゼロ)。無症状の患者7197人(輸入性522人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。26日の感染例は感染確認と無症状合わせて7人で、深圳市(5人)、仏山市(1人)、恵州市(1人)からの報告例。深圳市のうち1人は無症状から感染確認に転じたケースで、残る4人は隔離対象の中から発見に至ったケース。

 このところ連日多くの感染例が出現しているのが広西チワン族自治区と甘粛省。前者は北海市、中でも海城区に集中しており、当地のロックダウン状態は30日まで延長となっているが、7日連続で陽性者ゼロとなった社区(居住区)については、社区内に限って活動が認められるという。同市の銀海区、合浦県、鉄山港区では一般市中におけるゼロコロナを実現できた模様。甘粛省の25日の新規感染例は蘭州市、臨夏州、甘夏州に分布。蘭州市の新規感染者は80人で、流行は緩和に向かっており、26日に市内63の高リスクゾーンが中リスクへ、57の中リスクゾーンが低リスクへ指定変更された。5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、以降も市中感染例が散発している。26日は無症状の1人がPCR検査を通じて一般市中(宝山区)から発見に至ったケースとのこと。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日から陽性者の出現が相次ぎ、27日午前0時までの累計は1816人に。感染力が強いオミクロン変異株派生型のBA.5.1であることから、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。21日及び23〜26日はゼロとなったが、23〜29日までをコンソリデーション期として引き続き厳格な防疫措置を維持し(”社会相対静止”から一部緩和にとどめる)、ゼロコロナ状態をより確実なものとすることを目指している。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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