中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は434人…広西チワン族自治区が約4割占める=7/30

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月31日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月30日の中国本土における新規市中感染確認者数は74人(前日から25人増)だったとのこと。内訳は広西チワン族自治区32人、甘粛省31人、四川省5人、上海市3人、福建省1人、河南省1人、広東省1人。このうち甘粛省の24人、広西チワン族自治区の19人、四川省の2人の計45人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは288日連続で、6日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は360人(前日から89人増)。内訳は広西チワン族自治区143人、甘粛省103人、山東省53人、河南省33人、新疆生産建設兵団8人、天津市7人、四川省5人、上海市3人、広東省2人、新疆ウイグル自治区2人、湖南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は434人で、5日ぶりに増加となった。

 7月30日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1731人(うち輸入性が537人)で、重症者は5人(輸入性ゼロ)。無症状の患者7128人(輸入性583人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、深圳市で感染者の出現が続いている。30日の同省の感染例もすべて同市から報告されたもの。

 このところ連日多くの感染例が出現しているのが広西チワン族自治区と甘粛省。近日は減少傾向にあるが、依然として単日の感染者数は3桁に上っている。広西チワン族自治区については、30日の中国本土の感染例のうち約4割を占めた。同省の感染例は北海市に集中しており、他は崇左市寧明県が42人。甘粛省では主に臨夏州と蘭州市。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日からオミクロン変異株派生型のBA.5.1の流行が発生し、これまでの累計は1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。市中陽性者は30日まで8日連続ゼロとなっている。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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