中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が5日連続2千人超…オミクロンBA.5流行の海南省では8月以降累計約9200人に=8/16

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月17日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月16日の中国本土における新規市中感染確認者数は566人(前日から36人増)だったとのこと。内訳は海南省482人、浙江省35人、チベット自治区16人、広東省9人、福建省8人、陝西省6人、四川省4人、青海省2人、北京市1人、江蘇省1人、山東省1人、雲南省1人。このうち浙江省の21人、チベット自治区の5人、広東省の3人、四川省の2人、山東省の1人、海南省の1人の計33人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは305日連続で、13日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は2322人(前日から484人増)。内訳は海南省1181人、チベット自治区670人、新疆ウイグル自治区307人、新疆生産建設兵団56人、浙江省22人、江西省18人、青海省13人、江蘇省10人、陝西省10人、湖北省6人、上海市4人、四川省4人、雲南省4人、山東省3人、重慶市3人、内モンゴル自治区2人、河南省2人、広東省2人、広西チワン族自治区2人、北京市1人、貴州省1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は2888人で、2日連続増、5日連続2千人超、7日連続4桁に。

 8月16日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6844人(うち輸入性が704人)で、重症者は18人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万4626人(輸入性750人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く海南省の1663人。三亜市では依然として多くの感染者が出現しており、16日は再び4桁となる約1100人。海南省の8月1日以来の累計感染者数は約9200人に達している。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降8日連続で2桁の感染例が出現。16日の新規感染者数は11人で、うち7人が湛江市から報告されたケース。同市では省外から流入したオミクロンBA.5.1.3とBA5.2派生型の2つの伝播チェーンが存在するとされる。その他は広州市3人、恵州市1人。

 また、このところチベット自治区でも連日多くの感染者が出現しており、16日の感染例は686人に上った。ただし、大半が無症状。新疆ウイグル自治区でも連日3桁の感染例が出現しており、16日の感染例は307人で、すべて無症状。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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