香港の新型コロナ新規感染確認者数が3日ぶり5千人超に=8/16

 人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬から目立ったリバウンドが出現している。

 香港衛生当局が8月16日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から191人増の4890人、輸入性は75人増の272人だった。

 市中と輸入性の合計は前日から266人増の5162人で、3日ぶりに5千人超となったほか、27日連続4千人超に。第5波開始以来の累計感染確認数は約141.4万人。

 輸入性の感染例の発見に至った検査地点・タイミングは空港が99人、隔離検疫ホテルが90人、隔離検疫期間(3日間)を満了して市中に出た後が83人。検疫満了後の83人のうち54人が到着4〜7日目に採取した検体から発見に至ったもので、輸入性全体に占める割合は20%。

 新規死亡報告数は10人で、年齢は60〜97歳。第5波開始以来の累計死亡者数は9366人に。

 直近の公立病院の入院患者数(新型コロナ感染者)は1813人、このうち新規の入院患者が254人とのこと。容体は危篤が27人、深刻が26人など。過去1週間、毎日の平均新規入院患者数が200人を上回る状況とのこと。

 香港では、4月から段階的に水際措置を緩和して以降、輸入性の感染例が連日出現しており、オミクロン変異株派生型の感染者も相次ぎ見つかっている。3月下旬以降に一旦流行状況が安定したことを受けて、4月中旬から5月中旬にかけて学校の対面授業再開、ソーシャルディスタンス措置の緩和(第一段階及び第二段階)が進んだ。

 ただし、5月19日のソーシャルディスタンス措置の第二段階緩和でバーの営業が再開可能となって以降、複数のバーで大規模なクラスターの発生が相次いだほか、隔離検疫ホテルで発生した交差感染をきっかけに市中でのオミクロンBA2.12.1の伝播につながったケースなどもある。こうした状況や6月中旬以降のリバウンドを踏まえ、ソーシャルディスタンス措置の一層の緩和は見合わせが続いており、少なくとも8月24日までは現状維持が決まっている。8月初旬には入境者の隔離検疫期間が3日間まで短縮されており、当局は輸入性感染例の増を想定の範囲内としている。

 16日の学校からの陽性報告数は92人、過去7日間に2人以上の陽性報告があった学校は8校。近日は数字が下落しているが、多くの学校で休暇に入ったためとみられる。学校のみならず、高齢者介護施設などグループホーム、医療機関からの陽性報告も相次いでおり、小規模なクラスターも出現している。

 新規感染例に占めるオミクロンBA.4あるいはBA.5の割合については、15日の検体のうち24.5%に上ったといい、上昇傾向が続いている。

 8月15日時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は93.2%(1回目の接種完了)、89.9%(2回目の接種完了)、68.8%(3回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化を受け、年初にかけて一気に上昇。ただし、一旦状況が落ち着き、こう着状態となって以降は再び頭打ち状態に。15日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は2万1019回で、7日移動平均は1万6686回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3歳以下(3.73%)、3〜11歳(78.49%)、70〜79歳(82.33%)、80歳以上(70.16%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。

香港児童医院児童コミュニティワクチン接種センターで児童への接種の様子を視察に訪れた香港政府公務員事務局の楊何蓓茵局長(右)=2022年8月15日(写真:news.gov.hk)

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