中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は2181人…11日連続4桁、海南省が約半数、広東省・深圳市でも2桁=8/20

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月21日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月20日の中国本土における新規市中感染確認者数は553人(前日から25人減)だったとのこと。内訳は海南省440人、チベット自治区34人、陝西省21人、四川省12人、広東省9人、新疆ウイグル自治区6人、山西省5人、内モンゴル自治区4人、遼寧省4人、青海省4人、湖南省3人、福建省2人、重慶市2人、雲南省2人、北京市1人、浙江省1人、河南省1人、湖北省1人、甘粛省1人。このうち海南省の184人、チベット自治区の5人、新疆ウイグル自治区の5人、広東省の3人、青海省の3人、北京市の1人、山西省の1人、浙江省の1人、四川省の1人の計211人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは309日連続で、17日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1628人(前日から37人増)。内訳は海南省625人、チベット自治区560人、新疆ウイグル自治区200人、青海省81人、陝西省45人、湖北省15人、甘粛省15人、河南省11人、重慶市10人、広東省9人、新疆生産建設兵団9人、遼寧省8人、黒竜江省8人、江西省8人、河北省4人、広西チワン族自治区4人、内モンゴル自治区3人、上海市2人、浙江省2人、四川省2人、雲南省2人、山西省1人、江蘇省1人、福建省1人、貴州省1人、寧夏回族自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は2181人で、11日連続4桁に。

 8月20日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は8449人(うち輸入性が700人)で、重症者は32人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万0801人(輸入性763人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く海南省で、1065人。三亜市では依然として多くの感染者が出現しており、20日は835人。同市では厳格な防疫措置が講じられており、市当局は20日、蔓延防止策が有効に作用しているとの見方を示した上、リバウンドを防止する重要な段階にあるとした。

 また、このところチベット自治区でも連日多くの感染者が出現しており、20日の感染例は600人近くに上った。主にシガツェ市とラサ市に集中しており、両市内には500超の中高リスクゾーンが設定されたとのこと。新疆ウイグル自治区でも3桁の感染例出現が続く状況。20日の感染例は206人で、大半が無症状。香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。20日の新規感染者数は2桁となる18人で、このうち6人が深圳市から報告されたケース。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では約6千人(輸入性含む)まで増加している。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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