香港の新型コロナ新規感染確認者数が2日ぶり1万人超…ピークはまだ先との見通し=9/3

 人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 香港衛生当局が9月3日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から508人増の1万0222人、輸入性は17人増の204人だった。

 市中と輸入性の合計は前日から525人増の1万0426人。2日ぶりに1万人超となった。第5波開始以来の累計感染確認数は約155.9万人。

 新規死亡報告数は7人、年齢は77〜94歳。第5波開始以来の累計死亡者数は9503人。

 直近の公立病院の入院患者数(新型コロナ感染者)は2739人で、このうち新規の入院患者が396人とのこと。容体は危篤が61人、深刻が51人など。近日、入院患者数の増が続く中、8月21日夜にランタオ島のアジアワールドエキスポ内の臨時病院が再稼働したほか、すでに公立病院における病床調整プランが発動され、コロナ患者用の病床確保が進むが、一方で緊急性を要しない医療サービスに影響が生じ始めている。

 このところの目立ったリバウンドの出現要因として、主流株がオミクロンBA.5へ置き換わりつつあることが指摘されている。最新データでは、BA.5が55.5%、BA.4が7.57%、BA.2.12.1が5.6%、BA.2.2が31.3%とのこと。

 当局は、感染力の強いBA.5が主流となる中、市中における新規感染確認数の増が予想され、汚水のウイルス検査状況などから、現時点ではピークに達していないとの見方を示し、市民に対して防疫措置を堅守するよう呼びかけた。

 香港では2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬から目立ったリバウンドが出現している。2〜3月にかけてのピーク後に、水際措置及びソーシャルディスタンス措置の段階的緩和があった。

稼働を目前に控えた啓徳(カイタック)検疫センターを視察する香港労工・福利局の孫玉菡局長(右)=2022年9月1日(写真:news.gov.hk)

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