香港の新型コロナ新規感染確認者数は7322人…流行は落ち着いた状況に=9/18

 人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 香港衛生当局が9月18日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から959人減の7190人、輸入性は3人増の132人だった。

 市中と輸入性の合計は前日から956人減の7322人で、9日連続1万人以下を維持。第5波開始以来の累計感染確認数は約169.5万人。

 新規死亡報告数は23人で、年齢は58〜94歳。このうち17人が3回目のワクチン接種を受けていなかった。第5波開始以来の累計死亡者数は9678人に。

 当局は、7日間平均の単日平均市中感染者数が9月2〜8日は1万0090人だったが、11〜17日は7783人まで減少したとのデータを明らかにした上、(感染再拡大が懸念された)中秋節連休明けもリバウンドが出現しておらず、現時点での流行は落ち着いた状況との認識を示した。ただし、今後短期的に数字の増減が続くと予想され、市民に対して気を緩めず、速やかにワクチン接種を済ませるよう呼びかけた。

 香港では2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬からは主流株のオミクロンBA.5への置き換わりが進んだことで、目立ったリバウンドが出現している。2〜3月にかけてのピーク後には、水際措置及びソーシャルディスタンス措置の段階的緩和があった。リバウンドの出現を受けて、ソーシャルディスタンス措置については追加緩和の見合わせが続く。

 9月17日時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は93.9%(1回目の接種完了)、91.5%(2回目の接種完了)、76.1%(3回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化やワクチンパス制度の導入を受け、年初にかけて一気に上昇。ただし、一旦状況が落ち着き、こう着状態となって以降は再び頭打ち状態に。17日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は3万7228回で、7日移動平均は2万9244回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3歳以下(15.54%)、3〜11歳(83.17%)、70〜79歳(82.88%)、80歳以上(70.93%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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