中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が再び1千人以下に…貴州省が45%占め最多=9/18

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月19日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月18日の中国本土における新規市中感染確認者数は92人(前日から14人減)だったとのこと。内訳は四川省48人、貴州省12人、チベット自治区11人、天津市8人、山東省4人、河南省2人、広西チワン族自治区2人、内モンゴル自治区1人、黒竜江省1人、広東省1人、海南省1人、重慶市1人。このうち四川省の27人、山東省の4人、貴州省の2人、重慶市の1人の計34人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは338日連続で、2日ぶりに100人以下となった。

 市中の無症状感染例は715人(前日から215人減)。内訳は貴州省352人、チベット自治区187人、四川省47人、広西チワン族自治区29人、新疆ウイグル自治区19人、天津市18人、黒竜江省11人、海南省11人、河北省5人、山東省5人、河南省5人、江西省4人、雲南省4人、上海市3人、陝西省3人、甘粛省3人、内モンゴル自治区2人、広東省2人、青海省2人、浙江省1人、湖北省1人、重慶市1人。

 無症状を含む新規感染者数は807人で、2日ぶり減。また、2日ぶりに1千人以下となった。

 9月18日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3646人(うち輸入性が576人)で、重症者は35人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万7987人(輸入性774人)が医学観察下にあるとのこと。

 18日の新規感染者数が3桁となった省市区は貴州省(364人)の1省のみで、全体の約45%を占めた。

 同省ではこのところ連日3桁の感染例が出現する状況が続いている。ただし、大半が無症状。貴陽・貴安では19日も継続して全域を対象としたPCR検査によるスクリーニングが実施されるという。

 長く3桁の感染例が出現していた四川省は2桁(95人)に。およそ半数が内江市からの報告例で、成都市では19日から段階的に正常化か進められ、公共交通機関の全面運行再開、幼稚園、小学校、中学校の対面授業再開、飲食店のイートイン営業の再開などが実現する模様。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。18日の新規感染者数は前日と同数の3人で、清遠市、広州市、東莞市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では7千〜9千人で推移している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」は当地時間の4月30日、THEアジア大学ラン…
  3.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  4.  マカオ司法警察局は4月30日、中国本土の警察当局と連携し、「練功券」と呼ばれる銀行員のトレーニン…
  5.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun