中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は632人…11日連続1千人以下、深圳で隔離対象外の陽性者複数出現=9/28

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月29日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月28日の中国本土における新規市中感染確認者数は106人(前日から13人減)だったとのこと。内訳は貴州省38人、広東省18人、天津市13人、黒竜江省9人、雲南省6人、四川省5人、チベット自治区5人、山西省3人、山東省2人、寧夏回族自治区2人、内モンゴル自治区1人、江蘇省1人、浙江省1人、河南省1人、陝西省1人。このうち四川省の4人、貴州省の4人、広東省の3人、江蘇省の1人、山東省の1人、河南省の1人の計14人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは348日連続で、10日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は526人(前日から99人減)。内訳は寧夏回族自治区189人、チベット自治区85人、黒竜江省73人、貴州省58人、天津市26人、雲南省20人、四川省15人、新疆ウイグル自治区10人、広西チワン族自治区8人、湖北省6人、江蘇省5人、安徽省5人、広東省5人、江西省4人、河南省4人、陝西省4人、山東省3人、山西省2人、河北省1人、上海市1人、浙江省1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は632人で、3日連続減。また、11日連続1千人以下を維持した。

 9月28日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2997人(うち輸入性が632人)で、重症者は41人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万0820人(輸入性715人)が医学観察下にあるとのこと。

 28日の新規感染者数が3桁となった省市区は寧夏回族自治区のみ(191人)。ただし、すべて隔離対象の中から発見に至ったケースで、6日連続社会面(隔離対象ではない一般市中)からの陽性者出現ゼロを維持している。長く3桁台が続いた貴州省は96人となり、当局では各種防疫施策の効果が現れてきており、社会面におけるゼロコロナ状況を実現でき、全体として落ち着いた情勢にあるとの見方を示した。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。28日の新規感染者数は前日から14人増の20人で、深圳市(15人)、恵州市(3人)、江門市(2人)からの報告例。深圳市では隔離対象ではない重点人員に対するスクリーニングを経て2人の陽性者が出現したという。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では3〜4千人台まで減少している。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては1ヶ月以上にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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