中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が20日ぶり2千人超…広東省が約3割占め最多=10/30

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月31日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月30日の中国本土における新規市中感染確認者数は479人(前日から126人増)だったとのこと。内訳は広東省291人、新疆ウイグル自治区30人、江蘇省23人、重慶市22人、内モンゴル自治区18人、北京市16人、山西省16人、福建省12人、湖南省12人、陝西省9人、河南省6人、青海省5人、天津市3人、黒竜江省3人、四川省3人、雲南省3人、甘粛省3人、河北省1人、遼寧省1人、浙江省1人、山東省1人。このうち重慶市の8人、甘粛省の3人、北京市の2人、江蘇省の2人、広東省の2人、青海省の2人、山西省の1人、浙江省の1人、福建省の1人、四川省の1人、陝西省の1人の計24人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は2220人(前日から654人増)。内訳は広東省468人、新疆ウイグル自治区358人、黒竜江省182人、山西省169人、福建省165人、内モンゴル自治区113人、山東省104人、青海省86人、四川省84人、湖北省82人、雲南省70人、河北省60人、湖南省54人、陝西省52人、河南省36人、甘粛省33人、天津市30人、重慶市15人、江蘇省11人、上海市10人、北京市8人、遼寧省6人、安徽省6人、寧夏回族自治区6人、チベット自治区4人、浙江省3人、広西チワン族自治区3人、吉林省1人、江西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は2699人で、4日連続増。また、7日連続1千人超となった。2千人超となるのは10月10日以来、20日ぶり。

 10月30日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は4278人(うち輸入性が527人)で、重症者は20人(輸入性1人)。無症状の患者1万8677人(輸入性1139人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月30日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち29で、前日から1増。このうち3桁となったのは広東省(759人)、新疆ウイグル自治区(388人)、黒竜江省(185人)、福建省(177人)、内モンゴル自治区(131人)、山西省(185人)、山東省(105人)の7省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。30日の新規感染者数は前日から481人の大幅増となる759人で、4日連続で3桁に。報告例は広州市に集中しており(500人超)、天河区、白雲区、増城区など複数の区で31日も全民PCR検査によるスクリーニングが実施される予定。省内その他は仏山市99人、梅州市88人、深圳市22人など。深圳市のうち2人は一般市中から発見に至ったケース。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では26日以降、相次いで陽性者が出現しており、当局はいずれも珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性事案との見方を示している。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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