中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が7千人超に…広東省2649人、約95%が広州に集中=11/7

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月8日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月7日の中国本土における新規市中感染確認者数は843人(前日から308人増)だったとのこと。内訳は広東省319人、内モンゴル自治区159人、重慶市89人、河南省86人、山西省33人、新疆ウイグル自治区32人、北京市31人、四川省21人、湖南省16人、陝西省13人、甘粛省10人、雲南省7人、山東省5人、貴州省5人、黒竜江省3人、福建省3人、江西省3人、天津市2人、海南省2人、青海省2人、江蘇省1人、浙江省1人。このうち広東省の121人、甘粛省の9人、四川省の7人、北京市の3人、重慶市の3人、福建省の2人、湖南省の2人、陝西省の2人、山西省の1人、黒竜江省の1人、浙江省の1人の計152人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は6632人(前日から612人増)。内訳は広東省2330人、内モンゴル自治区1635人、河南省661人、新疆ウイグル自治区623人、黒竜江省280人、重慶市192人、湖南省184人、青海省109人、山西省98人、四川省79人、甘粛省73人、湖北省60人、山東省58人、河北省47人、雲南省34人、北京市33人、福建省32人、天津市28人、陝西省19人、遼寧省14人、江蘇省8人、吉林省6人、貴州省6人、チベット自治区5人、浙江省4人、安徽省4人、寧夏回族自治区4人、上海市3人、江西省2人、広西チワン族自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は7475人で、3日連続増。また、7千人超となるのは今年5月1日以来、約半年ぶり。当時は上海で大規模なロックダウンが実施されていた。

 11月7日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は7244人(うち輸入性が502人)で、重症者は30人(輸入性ゼロ)。無症状の患者4万1031人(輸入性1170人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月7日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日から1増。このうち広東省(2649人)と内モンゴル自治区(1794人)が4桁に上ったほか、河南省(747人)、新疆ウイグル自治区(655人)、黒竜江省(283人)、重慶市(281人)、湖南省(200人)、山西省(131人)、青海省(111人)、四川省(100人)が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。近日は急増している。7日の新規感染者数は前日から543人増の2649人で、約95%が広州市からの報告例。市衛生当局は、直近の流行における主戦場は依然として海珠区となっており、同区で11日まで厳格な防疫措置を維持することを明らかにしている。省内その他は深圳市、茂名市などからの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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