マカオ、2023年1月のカジノ売上が対前年8割増の約1872億円に…ウィズコロナ移行で急回復

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は2月1日、最新の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年(2023年)1月の売上は前年同月比82.5%増の115.80億パタカ(日本円換算:約1872億円)となり、対前月2.3倍増。3桁に達したのは2021年5月(104.45億)以来で、新型コロナの影響が生じた2020年2月以降の最高に。コロナ前の2019年同月比では53.6%減。

 1月の営業日は31日間で、12月と同。1月の1営業日あたりの平均売上は3.73億パタカ(約60.0億円)。新型コロナの影響が生じて以降では、2022年7月の0.13億パタカ(約2.1億円)及び2020年第2四半期の0.23億〜0.56億パタカ(約3.7億〜9.1億円)が底。

 マカオは長くゼロコロナ政策を維持してきたため、インバウンド旅客数の低迷がカジノ売上にも影響した。しかし、昨年12月から事実上ウィズコロナ政策へ転換され、今年1月8日からは水際措置も大幅緩和となった。以降、インバウンド旅客数が急回復している状況。今年1月の特殊要因として、観光ピークシーズンの春節ホリデーがあったことも挙げられる。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

【資料】2013年〜2022年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約5兆8310億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約5兆6819億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約3兆7312億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約3兆6079億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆2954億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約4兆8951億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約4兆7271億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約9769億円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆4040億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約6821億円(51.4%減)

関連記事

最近の記事

  1.  世界が注目するトップシンガーのひとり、ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)さんが2024年1…
  2.  マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR…
  3.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)「グランドリスボアパレス(Grand Lisboa P…
  4.  マカオ司法警察局は11月27日、同月23〜24日にかけてマカオ政府サイバーセキュリティインシデン…
  5.  マカオ司法警察局は11月27日、同月25日に「練功券」と呼ばれる銀行員のトレーニング用の香港ドル…

ピックアップ記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  マカオ航空日本支社の発表によれば、現在成田路線を週4便(火・木・土・日曜)で運航しているが、今年…
  3.  マカオで年に一度開催されるモータースポーツの祭典「マカオグランプリ」。1954年にスタートした歴…
  4.  マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…

イベントカレンダー

香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年12月号
(vol.126)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun