マカオ、2022年通期GDPは対前年26.8%マイナス…一人あたりGDPは約440万円に

 マカオ政府統計調査局は3月3日、昨年第4四半期(2022年10〜12月)及び通期の域内総生産(GDP)に関する統計を公表。

 昨年第4四半期の実質GDPは前年同期比23.4%のマイナスに。外需が引き続き低調で、インバウンド旅客数が31.5%減となったことを受けて、サービス輸出は27.1%減。内訳はゲーミング(カジノ)サービス輸出が46.6%減、その他ツーリズムサービス輸出が30.5%減。貨物輸出についても14.1%減。内需面では、固定資本形成総額が13.9%減、民間消費が10.5%減、政府最終消費は1.9%増。

 同局では、2022年のレビューとして、マカオの近隣地区で新型コロナの再流行が相次ぎ、またマカオでも6月に大規模なアウトブレイクが発生したことで、厳格な水際措置及び域内の準ロックダウン措置が講じられ、ツーリズム及び地域経済活動が滞り、相対需要が弱まったことで、通期の実質GDPは26.8%縮小を余儀なくされたとした。内需は対前年0.3%減、民間消費は8.9%減、政府最終支出は0.1%減、民間建設投資の減により固定資産形成総額は18.9%減。外需についても、インバウンド旅客数が26.0%減となったことを受け、ゲーミングサービス輸出が52.7%減、その他サービス輸出が29.6%減となり、サービス輸出全体では32.1%減。貨物輸出についても18.1%減。

 2022年のマカオのGDPは1773億パタカ(日本円換算:約2兆9839万円)、一人あたりGDPは26万1459パタカ(約440万円)。このほか、通期のGDPデフレーターは前年から0.4%上昇、第4四半期に限ると1.1%上昇。

 なお、2022年第1四半期から第3四半期のGDP実施変動率が、それぞれ-10.9%、-40.2%、-32.3%へ修正された。

マカオの著名観光スポットのひとつ、世界遺産・セナド広場周辺の様子(資料)=2022年7月27日本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府身分証明局(DSI)は12月5日、同局が昨年(2023年)から発行を始めた最新版の居民…
  2.  マカオ治安警察局は12月4日、マカオ半島北西部の沙梨頭エリアにある路上で女子学生(成年)に対する…
  3.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)「グランドリスボアパレス(上葡京)」で12月4日、…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月4日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認した…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun