マカオ 2023年2月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が5ヶ月ぶり減、不良債権比率は前月同の1.6%

マカオ政府金融管理局は4月4日、今年(2023年)2月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から3.3%、通知預金が4.1%のそれぞれ下落で、M1は3.9%減。また、準通貨負債は0.8%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.1%減となる7161億マカオパタカ(日本円換算:約11兆7528億円)に。前年同月との比較では、M1が4.4%下落、M2が4.0%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが35.7%、香港ドルが44.3%、人民元が7.9%、米ドルが10.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.0%減の6950億マカオパタカ(約11兆4065億円)で5ヶ月ぶり減、非居民による預金残高についても11.8%減の2894億マカオパタカ(約4兆7497億円)で3ヶ月ぶり減、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.8%増の2300億マカオパタカ(約3兆7748億円)で4ヶ月ぶり増となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は3.5%減の1兆2144億マカオパタカ(約19兆9311億円)で2ヶ月連続減に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ21.1%、45.1%、9.0%、22.5%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.1%減の5665億マカオパタカ(約9兆2976億円)。対外民間部門への融資は2.1%増の7207億マカオパタカ(約11兆8283億円)。民間部門へ融資額は合計で1.1%上昇の1兆2872億マカオパタカ(約21兆1259億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.2%、39.7%、16.5%、24.3%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年2月末時点で前月末から0.3ポイント上昇の61.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は5.9ポイント上昇の106.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ62.2%、55.8%水準。不良債権比率は前月末から横ばいの1.6%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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