マカオの人口密度2.03万人…前年から微減も超過密状態変わらず=2022年

マカオ政府統計調査局は4月20日、2022年環境統計を公表。同年のマカオの陸地面積は前年から0.3平方キロ増の33.3平方キロ(東京の山手線の内側のおよそ半分に相当)、1平方キロあたりの人口密度は400人減となる2万0300人だった。

陸地面積の増はタイパ島の北部沖合に埋立造成された「新城C区」分。

マカオは中国大陸と陸続きのマカオ半島、離島のタイパ島とコロアン島、タイパ島とコロアン島の間を埋め立て造成したコタイ地区で構成されるが、居住エリアはマカオ半島とタイパ島の一部に集中している。

アジア有数の観光都市であり、新型コロナウイルス感染症の流行前にあたる2019年の訪マカオ(インバウンド)旅客数は過去最多となる3940万人超に達し、体感的な人口密度はより高く感じらる。コロナ禍で一時はインバウンド旅客数が激減したが、今年に入って以降はウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和で急回復が進む状況。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

同局が3月17日に公表した2022年第4四半期の人口統計によると、同年12月末時点におけるマカオの人口は前年の同じ時期から1.5%減(1万0400人減)の67万2800人。コロナ禍による景気低迷を受けてマカオ居住の海外労働者数が流出したことが人口減の主要因だが、21世紀に入って以降、コロナ禍を除けばマカオの人口は右肩上がりが続く。参考までに、ポルトガルから中国へ返還された年にあたる1999年12月末の人口は43万8000人だった。

マカオは極めて規模の小さい地域であるため、人口密度を他の国や地域と単純比較するのは難しいが、前年比でやや緩和したとはいえ、世界的に極めて人口密度が高い地域とされる香港や東京都のおよそ3倍で、依然として超過密状態といえる。

このほか、2022年のマカオの最高気温は7月に記録した37.4℃で、前年から1.6℃高かった。最低気温は1月に記録した6.0℃で、同0.1℃低かった。年間の酷暑日(33℃以上)は38日、寒冷日(12℃以下)は43日あり、1991〜2020年の平均値と比べて前者が6.7日、後者が3.9日多かった。年間総雨量は175.4ミリ減の2030.8ミリ。同年マカオに接近して影響を及ぼした台風の数は6個。

ゴミ焼却場で処理された都市固形廃棄物の量は前年から3.6%減の43万6828トンだったが、特殊・危険廃棄物に限ると32.7%増の8255トンに。埋立処理場に搬送された建築廃材の量は16.5%減の233.0万立方メートル。水の総使用量は3.5%減の8325.4万立方メートルで、このうち家庭用が1.1%減、事業用が6.5%減、公共機構用が0.7%増。

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