マカオ、中古スマホ密輸事案相次ぎ摘発…運び屋2人が150台身体に巻き付け隠し持つ

 澳門海關(マカオ税関)は10月12日、同月11〜12日に青茂(チンマオ)イミグレーション及び港珠澳大橋マカオ側イミグレーション(香港からの到着口)にある税関検査場で違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に絡む中古スマートフォンの密輸事案2件(中国本土への持ち出しと香港からの持ち込み各1件)を摘発したと発表。

 中国本土へ持ち出しを図ったのはマカオ人の男(49)で、税関検査場の無申告レーンを通過したが、身体の動きが不自然だった上、同日中に複数回の出入境を繰り返していたため税関のランダムセレクト補助システムが高リスクと判断したことから、税関職員が呼び止めて金属探知機による検査を実施したところ反応があり、詳細検査で45台の中古スマートフォンを腰や両脚に巻き付けるかたちで隠し持っていることが判明したもの。

青茂イミグレーションでのマカオ税関による検査で発見に至った身体に巻き付けられた中古スマートフォン(写真:澳門海關)

 香港から持ち込みを図った香港人旅客の女(60)については、事前に得た情報をもとにターゲットが無申告レーンを通過した際に呼び止め、女のボディスキャナ検査及び手荷物のX線検査の結果、大量の電子機器を隠し持っていることがわかり、詳細調査で中古スマートフォン96台、ブルートゥースイヤホン4組が見つかったとのこと。

 税関によれば、密輸を図った2人を対外貿易法違反で起訴済みとした。税関では水際での警戒を強化して臨んでいるとし、広く公衆に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また営利を目的とした密輸に関与しないよう累次の呼びかけを行った。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案の摘発事案が増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツなどが目立っている。

港珠澳大橋マカオ側イミグレーションでのマカオ税関による検査で発見に至った身体に巻き付けられた中古スマートフォン(写真:澳門海關)

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