空路マカオ入りしたチュニジア人の男の手荷物から大量のコカイン発見…アフリカからトルコ、マレーシア経由で到着

 マカオ司法警察局は12月2日、不法麻酔・向精神薬販売罪でチュニジア人の男(42)=自称運転手=を逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、国際麻薬密売グループが空路を利用した密輸を展開しているとの情報があり、マカオ国際空港へ向かう航空便の搭乗客に対するチェックを強化して臨んでいたところ、12月1日夜のマレーシア発マカオ行きのフライトの搭乗客の中に不審なチュニジア人の男1人がいるのを発見し、マカオ国際空港へ到着後、身柄を拘束したとのこと。

 同局が男の手荷物を検査した際、スーツケース内から密封されたポリ袋が見つかり、中に大量の白い粉末が入っていたという。その後の同局の鑑定により、白い粉末がコカインであることが確認され、その量は約2.1キログラム、末端価格にして約693万パタカ(日本円換算:約1.3億円)相当に上るとした。

 男は警察の調べに対して犯行を認めた上、11月下旬に西アフリカ・ギニアの首都にあるコナクリ国際空港でコカインを受け取った後、空路トルコのイスタンブールとマレーシアのクアラルンプールを経由してマカオへ入り、麻薬密売組織の上役から次の指示を受けることになっていたと供述。成功報酬として5000米ドル(約73万円)を受け取る約束だったという。

 同局では、今回見つかったコカインの最終輸送先はマカオではないとの見方を示し、本件に関連する人物の行方及びコカインの出どころについて捜査を継続するとした。

 なお、今年10月以降、空路マカオへ到着した人物が体内やぬいぐるみの中にコカインを隠して密輸を図ったケースが3件摘発されている。

コカイン密輸事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun