マカオで今年2人目の輸入性デング熱感染者確認…患者にブラジル渡航歴

 マカオ政府衛生局(SSM)は5月2日夜、マカオ域内で今年(2024年)2人目の輸入性デング熱感染例を確認したと発表。

 SSMによれば、患者はタイパ島の海洋広場を勤務場所とし、マカオ半島の新橋エリア居住のマカオ居民の男性(35)で、今年4月11日から29日まで親族訪問のため単独でブラジルへ渡航していたとのこと。マカオへ戻った後の4月30日に発熱、筋肉痛、眼窩痛、頭痛の症状が出現し、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)を受診し、5月1日に同院でデング熱検査を受検。2日に公共衛生研究所による検査結果が判明し、デング熱Ⅰ型に感染していることが確認されたという。目下、患者の容体は安定しており、熱も下がり皮膚に発疹も出ていないとのこと。

 患者はSSMの疫学調査に対し、体調不良を感じて以降、4月30日午前に勤務先へ出勤した以外は自宅に留まって休息していたと説明。なお、患者のブラジル所在の親族1人が近日デング熱感染確認されたというが、マカオで同住の家族に類似の症状は出ていないという。SSMは患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断するに至ったとし、患者のマカオの自宅及び勤務先周辺に職員を派遣して蚊の駆除を実施するとした。

 今回のケースを受け、SSMでは市民に対して適切なデング熱感染予防策を講じるよう呼びかけた。昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、今年に入って以降の直近のケースは2月末(患者はマレーシア渡航歴ある海外労働者の女性)だった。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月の住宅売買・…
  2.  マカオ政府とコンセッション(カジノ経営権契約)を結ぶ6陣営の一角にあたるサンズチャイナは5月16…
  3.  澳門海關(マカオ税関)は5月15日、各イミグレーション施設で税関検査の強化を図るとともに、香港税…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営6陣営の一角にあたるサンズチャイナは5月15日、コタイ地区にあ…
  5.  きのう(5月15日)はマカオ及びマカオにとって第二の旅客ソースである香港でパブリックホリデーとな…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun