第6回マカオ行政長官選、岑浩輝氏が出馬を正式表明…元・終審裁判所長

 マカオは今年(2024年)五年に一度のマカオ特別行政区行政長官選挙イヤーを迎えている。マカオ行政長官はマカオの首長にあたり、今年の第6回行政長官選挙は10月13日に実施されることが決まっている。

 8月28日午前、元・マカオ終審裁判所長の岑浩輝(サン・ホウファイ)氏(62)がマカオ科学館コンベンションホールで会見を開き、第6回マカオ行政長官選挙へ出馬することを正式表明した。

 岑氏は出馬を決意するに至った動機として、「一国二制度」の原則を完全かつ正確に実践し、偉大な中国の建設と民族の復興の実現に貢献するという時代の要請、マカオの長期的な繁栄と安定を保ち、新しい時代においてマカオの新たな役割と新たな行動を示すという強い使命感を挙げ、マカオのより良い明日を皆で築き、広くマカオ市民がより良い生活を送れるようにしたという自身の初心が根底にあると説明。

 また、施政理念については、「奮發同行,持正革新(基本原則を堅持し、新境地を開拓することで、ともに前進する)」を掲げ、社会全体のコンセンサスを構築し、潜在リスクに留意しながら新たな展望を切り開くために前進する必要があるとした。

 岑氏は1962年中国本土生まれで、北京大学法学部卒業後、中国本土での弁護士としての活動を経てマカオへ居を移してからポルトガルへ渡り、コインブラ大学のポルトガル語・文化と法律課程を修了。長年にわたって司法畑を歩み、マカオが中国へ返還された1999年12月20日から直近までマカオ終審裁判所長を約25年にわたって務めてきた。このほか、ポルトガル語が堪能で、ポルトガル文化にも明るく、会見でも流暢なポルトガル語と赤ワイン好きのエピソードを披露した。

 なお、現職の第5代行政長官を務める賀一誠(ホー・ヤッシン)氏(67)は健康面を理由に次期選へ立候補しないことを表明済み。

第6回マカオ行政長官選への出馬表明会見に臨む岑浩輝氏=2024年8月28日、マカオ科学館コンベンションホールにて本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は7月14日、同日午前9時半頃、マカオ半島北西の林茂塘にある…
  2.  マカオ観光のハイライトとしてすっかり定着した世界遺産めぐり。マカオ半島中央の旧市街地に点在する3…
  3.  マカオ半島新口岸地区にあるニューオリエントランドマークホテル(新東方置地酒店)のボールルームで7…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜6月累計の歳…
  5.  マカオ政府教育・青年発展局(DSEDJ)は7月12日、マカオ特別行政区政府と中国人民解放軍駐マカ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  5.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun